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プリキュアSS・5・マリみてなどなど2次小説置き場です


by kiryu-mika
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良代官の好みからいえば、と~ぜん。ダークプリキュア、特にダークドリーム様が出てきて当然とお考えの皆様、あなたは正しい!
いうまでもなく良代官もダークドリーム様は満薫以来というか、明らかに東映大きなお友達ねらいはわかっていてもあえて罠に飛び込まざるを得ないわけですが・・・。
書けない!ああ・・なかなかダークドリームが書けない!
なぜか?
満薫の場合は、出会いから最終対決までかなり時間があり、その間を埋めるような小説を作ることができます。でも映画の場合、ダークプリキュアが創造されてから、ドリームたちと対峙するまで時間が短すぎて、映画の場面の外を描くスペースがほとんどないのです。ダークドリーム自身が映画の中でほとんどの気持ちを話してくれている分、2次小説でふくらませる部分が少ないのです。ストーリーから離れてもし生き残っていたら?とか設定をいじらないとなかなかお話しがふくらみません。残念だなあ・・。なんとか色々工夫を考えてはいるのですか・・。
# by kiryu-mika | 2008-01-02 17:16 | YES!プリキュア5
プリキュア5の2次小説「黄昏に夢を見た少女」です。ややスリラー仕立てで少し長い感じになるかもしれません。うららが主人公ですが、全員登場する予定です。
# by kiryu-mika | 2007-01-27 18:57 | YES!プリキュア5
うららは、もう日が暮れようとしている放課後の学園の中を走っていた。
<大変・・すっかり遅くなっちゃった・・最後のバスが出ちゃう>
土曜の夕方ということもあってもう学園の中に人影はまったくない。
最後のスクールバスに乗り遅れたら、家まで相当の距離を歩かなければならない。
今度の時代劇のお姫様役オーディションのための資料をこまちさんに手伝ってもらって図書館で探し、借りた本を教室で読み始めたらすっかり時間の経つのを忘れて読みふけってしまった。
もう日は沈み、最後の残映が、紫色に西を空を染め、東の空は夜の闇に閉ざされようとしている。
<たそがれどき・・かはたれどきかあ・・>
うららは、さっき国語の時間に教師が、余談に話してくれた昔の言葉のことを思い出した。
日が沈む
その薄暮の時間。
薄暗い向こうに見えるあれは誰なのか?
あれは誰?という意味で「かはたれ?」「たぞたれ?」と問う時間帯・・それが黄昏時というのだそうだ。
「あれ?」
うららは、思わず足を止めた。
<のぞみさんだ!>
遠く中庭を隔てて点灯したばかりの校舎の入り口のぼんやりした小さな明かりの下に一瞬だけ、ひとりの生徒が歩いていくのが見えた。
その人影は、すぐに校舎の中の真闇に消えたが、たとえ一瞬でもうららには、のぞみの姿を見間違えるはすがない自信がある。
<のぞみさん・・こんな時間にあんな真っ暗な校舎の中になんの用があるんだろう?>
忘れ物か?と思ったが、のぞみのクラスのある校舎とは全然別な建物だ。外から見るかぎりこの校舎には音楽室や理科室などのぞみが行くような部屋もないようだ。
それにさっきランチの後別れた時には、のぞみは今日残るようなことはなにも言っていなかった。
<のぞみさん・・・>
のぞみの後を付けるような事は悪いと思いながら・・最後のバスに乗り遅れると思いながら・・うららの足は、のぞみの消えた校舎の方へ向かっていた。
<こんな校舎・・あったかなあ?>
うららは、真っ暗な校舎の入り口に立って中を覗きながら首をひねった。1年生で広い学園に慣れていないせいかもしれないけど、たしか以前のぞみさんに案内してもらった時、この場所はただの庭だったような記憶がある。
<黄昏時で・・・別なところと勘違いしたのかな>
おそるおそる校舎に入ると、外の庭の街路灯が点灯し、廊下にぼんやりと光りが入ってくる。
<かなり古い校舎みたい・・今でも使っているのかしら?>
ギシギシときしむ廊下を、目をこらして歩きながら、うららは、勇気を出して大きな声でのぞみを呼んでみた・
「のぞみさん?・・・のぞみさ~ん!」
自分の声ががらんとした木造校舎の中に反響して、うららは、思わずぶるっと震えた。
<あ・あははは・・ば・・ばかみたい・・学校の中で・・怖がるなんて・・・>
外は日が完全に落ちたようだ。学校というのは、普段生徒が大勢いるときとなぜこんなにも違うのだろう。誰もいない校舎というのはなぜこんなによそよそしい?
「のぞみさ~ん!どこですか~!?」
うららは、もう一度大声でのぞみを呼んでみた。
木霊が、校舎の中に響いていく。
<もしかしたら・・やっぱり見間違えだったのかな?>
うららは、半分自分の目を疑いだした。こんな時間に、こんなところにのぞみさんがいるはずがない・・・。
「・・ら・・ら・・・」
あきらめて、帰ろうとして振り向いたうららにかすかな声が届いた。
「え?・・・」
はっともう一度振り返る。
「・・う・・らら・・・」
間違いない。のぞみさんの声だ。
「のぞみさん?どこですか?!」
「・・うらら・・・・ここ・・・よ・」
遠い・・かすかな声が校舎の奥から聞こえてくる。階段の上・・2階か3階だろう・・・。
「の・・・のぞみさん・・・どこ?」
うららは、窓から差し込む外の街灯の明かりだけを頼りに、手すりにつかまって階段を上っていった。
# by kiryu-mika | 2006-12-27 18:25 | プリキュア52次小説 黄昏に
「のぞみさん・・・・どこですか?」
階段を上りきり、2階の廊下を覗いた。がらんとした長い廊下が果てしなく延びている。
<おかしいなあ・・外から見るとこんなに大きい建物じゃなかったはずなのに・・この廊下・・どこまでつづいているんだろう?>
うららは、外の明かりを頼りに、薄暗い廊下を歩いていった。一歩歩みごとにギシギシと古い木のきしむいやな音がする。いくつもの教室の前を通り過ぎても、まだ廊下の先が見えない。
<おかしい・・こんな大きな校舎なら・・・いままでわたしが知らないわけないわ・・・こんな大きな建物・・サンクリミエール学園にはないはず・・・>
かれんさんのお屋敷にだってこんな部屋数の建物はあるはずがない・・・。
「のぞみさん!」
うららは、我慢できなくなって大声で叫んだ。不安が押さえきれずわき上がる。
「・・・うらら・・・こっち・・・」
「のぞみさん・・」
のぞみの声が側の教室の中から聞こえる。うららは、古いどっしりとした重い教室のドアを開けた。
「のぞみさん・・何してるんですか?」
おそるおそる顔だけ教室の中に突っ込んだうららは、いつの間にか上がっていた月明かりの中、ずらりと机が並んだ古い階段教室の一番前、教壇の前に立っているのぞみを見つけた。
「のぞみさん!」
思わず、ほっとして教室の中に駆け込んで、のぞみに駆け寄ろうとしたうららは、はっと立ち止まった。
月明かりの中、のぞみが微笑をうかべてうららを見ている。
ここにいるのはたしかにのぞみさんだ・・・。
いつもの制服姿ののぞみさんだ。
いつもの笑顔だ。
でも・・・・なにかが違う!
何が?といわれてもわからない。
でも・・・この人はのぞみさんではない!
うららの直感がそう叫んでいる。
この人は・・・いやこのモノは・・・人間ではない・・・・
うららの本能がそうささやきかける・逃げろ!逃げろ!ともかくここから・・・
うららは、後ずさり・・・怯えた表情でのぞみの形をしたモノを見つめた。
それは、微笑を顔に貼り付けたまま・・ゆっくりとうららに近づいてくる。
「ウララ・・・ドウシタノ・・・ワタシヨ・・・ノゾミヨ・・」
「うそ・・だ・・うそです!あなたは、のぞみさんじゃない!」
うららは、からからに乾いたのどからかろうじて声を絞り出すと、必死に振り向き教室から飛び出そうと走り出した。
「ああ・・?・!」
階段教室は、いつの間にか無限に高く高く一番上が見えないほどに広くなっている・・・
うららは、必死に駆け上がる。いくら駆けても・・見上げる果てまで延々と続く階段教室の机の列・・列・・列・・・・・
「のぞみさん!助けて!・・誰か・・助けて!」
うららは、必死に叫びながら・・息の続く限り駈け上って行く。しかし、まるで走り上がる先から教室
伸びていくように扉は見えない。
「はあはあはあ・・・・」
とうとううららは、息ができず立ち止まった。振り返ると・・真っ暗な階段教室の下はしんと静まりかえっている。
少しほっとして、息をついだ瞬間。
「ウララ・・・」
のぞみさんの声と姿をしたそのモノの冷たい・・・氷のような手が、うららの細い肩をつかんだ。
「きゃああ!!はなして!」
うららは、いままで感じたことのない恐怖を感じて悲鳴をあげた。これまでプリキュアとしておぞましい異形のものと闘ってきた。
でも・・・この人は・・いや・・このモノは・・ナイトメアでも、コワイナーでもない・・・・
この世界の生き物でもない・・・
存在しないもの・・・存在してはいけないモノ・・・
うららは、すさまじい力で引っ張られた。
「きゃあああ・・・のぞみさん!・・あああ・・・」
空を切り悲鳴を残して・・うららは、果てしない闇の奥に・・消えた・
# by kiryu-mika | 2006-12-25 23:21 | プリキュア52次小説 黄昏に
「ふあああ・・お腹空いたあ~」
ナッツハウスのドアを開けながら、のぞみは大声で叫んだ。
「すっかりおそくなったね」
りんは、のぞみの後から出てドアを閉めた。
ふたりで帰り道にナッツハウスにより、おしゃべりをしている間にすっかり遅くなってしまった。
こまちが、かれんの車で先に一緒に帰ってしまった後も、ふたりはしばらくココたちと話していたのだ。
「今夜のお夕飯なんだろなあ~さあ、早く帰ろっと」
のぞみが、バックを振り回しながら元気よく歩き出した時、
「お~い。夢原さ~ん。夏木さ~ん」
遠くから男性の声がして、背広姿の男がこちらに向かって駆けてくる。
「あれえ?あの人うららのマネージャーの鷲雄さんじゃない?」
「え?・・あ・・ほんとだ」
のぞみたちが待っていると、鷲雄マネージャーが息を切らして駆け寄ってきた。
「はあはあはあ・・・」
「どうしたの?鷲雄さんそんなにあわてて・・・?」
りんが、あきれたように尋ねた。
「そ・・それが・・うららちゃんを知らないかい?」
「え?うららなら・・・さっき図書館で本を借りて先に帰ったってこまちさんが・・・」
「そうそう・・時代劇のオーデイションがあるんで、勉強するって」
のぞみたちが顔を見合わせて答えると、
「そ・・それがまだ家に帰っていないって・・おとうさんから電話が・・」
「ええ?だってそれずいぶん前の話だよ!」
「そ・・そうなんだ・・もうとっくに最後のバスは行ってしまったし・・もしかしてこっちにきてるのかと思ったんだけど」
「いいえ・・今日はうららは、ナッツハウスには来ていないわ」
「そ・・そうか・・・うららちゃんどこに行ったんだろう?」
じっと考え込んでいたのぞみははっとした表情で、顔を上げた。
「りんちゃん!わたし学校に行ってみるわ」
「え?・のぞみ・・こんな時間に?・・でもどこかで遊んでいるのかも・・?」
「ううん。うららは、連絡もしないでこんな時間までどこかで遊んでる子じゃないわ・・なにかあったのかもしれない・・りんちゃん、かれんさんとこまちさんに連絡して!」
「え?・・わ・・わかったけど・・のぞみ・・今から学校に戻るの?もう校門も閉まっているよ」
「平気平気・・こっそり入れるところ知ってるんだ・・じゃありんちゃん後で学校で・・」
「あ・・のぞみ?」
それだけいうと、のぞみは、りんを置いて走っていった。
「のぞみ・・どうしたんだろう?なんか心配そうだったけど・・なにか心当たりがあるのかしら?」
携帯を取り出しながらりんは、不思議そうに首をかしげて鷲尾と顔を見合わせた。うららが行方不明だとしても、どうしてのぞみは、学校にまだいると思ったのだろう?なにか心当たりがあるような様子だが。
暗い夜道を学園に向かって走りながら、のぞみはつぶやいた・・。
「まさか・・・・まさか・・・・・・・うらら・・・あいつに・・出会ったんじゃ・・」
# by kiryu-mika | 2006-12-24 23:31 | プリキュア52次小説 黄昏に